玖珠町制施行70年周年と久留島先生
令和7年8月9日、くすまちメルサンホールでは、玖珠町制施行70周年「町民の日」記念式典と、舞踊家・梅川壱之介氏による「舞踊劇 御伽ノ介絵巻 其の壱『桃太郎』」の記念公演がありました。
バレエダンサーから歌舞伎役者、そして人間国宝・坂東玉三郎との出会いを機に日本舞踊を基本とした舞踊家として活躍している梅川壱之介が総合演出・振付した『桃太郎』の舞台には、言葉の力を信じ童話の語りを通して子どもの心を育てた久留島先生の教えがちりばめられており、多くの町民の心に感動を与えた素晴らしい舞台でした。
実は、70年前の昭和30年、玖珠町が誕生した時に旧森町の日本童話祭主催者に贈った久留島先生の言葉が残っておりますので、ご紹介いたします。
童話祭 祭典に就いて 久留島武彦 舌代
此の郷土に生まれたるちなみを以て不肖老生に対し過去四年間引きつづき身に余る光栄を与えられ祭典の中心として御寵択を載きたる有難さは身に刻み 心に銘じて忘る可からず永ゝ子孫にも語り残し感謝いたすべし 今日時来たり森町も発展的併合のもとに玖珠町となり 童話祭も意義を更たむべきものと稽へられ 茲に過去の一応意義更改 必然なるべきと信じ 衷心よ里感謝を申し述べます 老生も 向後は一社会人として新町発展を祈り郷土の愈々堅実なる進展拡大 益々新運命を開拓せられん事を祈りて 旧森町童話祭主催 御黨各位に御挨拶申し上げます 勤白再拝
昭和三十年三月十五日